災害時の備えや電気代対策として、蓄電池の導入をお考えの方にとって、どのような蓄電池を選べばいいのか、大きな悩みだと思います。
特に、蓄電池は、各メーカーから、様々な容量のものが販売されており、何を基準に容量を決めればいいのか、迷ってしまう方も多いようです。
今回は、そんな蓄電池選びのポイントとなる、容量をメインに、お客様にあった蓄電池選びの解説をしていきたいと思います。
CONTENTS
蓄電池容量の単位
蓄電池の容量を見ていく前に、その単位についておさらいしていきたいと思います。
蓄電池の容量は「kWh(キロワットアワー」で表されます。電気の使用量も、このkWhという単位で電力メーターによってカウントされています。
kWh(キロワットアワー)は、1キロワット(1kW=1000W)の電力を1時間(h)消費した時の電気量を意味します。
また、家庭用蓄電池の容量を決める際は、サイクル数もチェックしておきましょう。サイクル数とは、蓄電池が充放電できる回数(電池残量0%の状態から満タンまで充電し、再びすべて使い切るまでを1サイクルとカウント)のことで、寿命に大きく関わる数値です。
家庭用蓄電池に広く使用されているのは、リチウムイオン電池です。そのサイクル数は、6,000~12,000回程度が一般的で、使用期間は、15〜32年程度と言われています。
蓄電池容量の選び方
必要な蓄電池容量は、家族構成やライフスタイルなどによって変わってきます。普段の電気使用量やより利用する時間帯によって変わってきます。また、電化製品の種類、太陽光発電の有無、停電時に利用したい電化製品など、様々な側面から検討し、総合的に判断する必要があります。それでは、具体的どのように容量を考えればいいのか見ていきたいと思います。
停電時に使用したい家電製品から
蓄電池を、停電時の備えとして設置を考えていらっしゃる方も多いと思います。その場合、まず使いたい家電製品やその使用時間から必要な電力量を算出します。そして、その電力量をカバーできる容量を検証しておくことが大切です。
例えば、冷蔵庫(40W)、照明(30W)、エアコン(500 W)、スマホの充電(10W)を1時間使用した場合、580Wの電力消費でになります。9.5kWhの蓄電池なら約16時間停電時でも機器を使い続けられる計算になります。
実際には、時間帯によって、使いたい機器なども変わってきます。1日に必要な家電製品とその利用時間などを割り出し、算出しておくと安心です。
1日の使用電力量から
こちらは太陽光発電を導入済みの方、深夜料金を利用しての節電目的の方は必ずチェックしておきたい指標です。ご自宅の、次の電気使用量を確認してみてください。
- 太陽光発電導入済みの方:太陽光で発電していない時間帯の電気使用量(ホームタイム・ナイトタイム)
- 太陽光発電未導入の方:深夜時間以外の電気使用量(ホームタイム・デイタイム)
ひと月の買電している電気量や、深夜以外の電気料金の高い時間帯の使用量が確認できるはずです。
例えば、月400kWh使用しているAさん一家の場合、
ホームタイム(朝晩):120kWh
デイタイム(昼間):80kWh
ナイトタイム(深夜):200kWh
- 太陽光発電導入済みの方は「(ホーム120kWh+ナイト200kWh)➗30日=10.67kWh
これが、太陽光以外の使用量ですので、10kWh以上程度の蓄電池容量があると、太陽光以外の時間帯の電力をカバーしやすくなります。(太陽光パネル容量も関係してきますので、そちらもチェックしておく必要があります) - 太陽光未導入の方は「ホーム120kWh+デイ80kWh」➗30日=6.67kWh
これが、安い深夜電力以外の使用量ですので、6kWh以上程度の蓄電容量があると、深夜料金でその他の時間帯の電力もカバーしやすくなります。
設置済みの太陽光パネル容量から
すでに、太陽光発電導入済みの方は、発電量から、日中に使用している電気を引いた、発電量を確認してみてください。これまで安く売電していた分を、自家消費することで、売電するよりも経済効果が得られます。
例えば、6kWの太陽光パネルを設置しているとします。1kWのパネルの発電量の目安は1日平均2.7kWh(時期や条件で実際には異なります)です。2.7kWh×6=16.2=16.2kWh(1日の発電量目安)が1日の発電量の目安です。発電分の自家消費は大抵30%程度と言われていますので、概算で11.34kWhが現在売電している余剰電力にあたります。
11kWh前後の蓄電池を選べば、余剰電力を効率的に自家消費へ回せるということです。
蓄電池容量を選ぶ際のポイント
なんとなく、容量のイメージがつかめてきたかと思います。それでは、蓄電池の容量を検討する際に、どのような点に気をつけるべきか、そのポイントをご紹介していきます。
定格容量ではなく実効容量を基準に
蓄電池の容量には、
- 規定された条件において蓄えることのできる電気量を示す定格容量(定格出力)
- 実際に使用できる電気量を示す実効容量
の2種があります。
定格容量分は、全て利用できるわけではありません。蓄電池の容量を確認する際には、実効容量を確認するようにすることが大切です。
容量と価格のバランス
停電時のことや、寿命を考えると大きな容量のものがいいと思われがちです。しかし、容量に応じて金額も高くなり、サイズも大きくなっていきます。そのため、ライフスタイルなどに合わせて、使用量に見合ったものを選択する方が、初期費用の回収期間を縮められ、経済効果が高くなります。
容量以外で重要視したいポイントは?
ご自身の家族構成やライフスタイルによって、同じ容量のものでも、最適な蓄電池は変わってきます。容量以外で、重要視したいポイントを以下に上げています。
- サイズや設置場所
- 保証期間やメンテナンス
- 全負荷型と特定負荷型(停電時の供給タイプの違い)
- 増設など変化への対応
- AI搭載などの特徴
など
蓄電池は、現在様々な特徴を持ったものが販売されており、また日々進化しています。最新の蓄電池の特徴などを熟知したプロに、シミュレーションを依頼し、お選びいただくことがお一人お一人に最も適した蓄電池選びにつながります。
プレジャーハウスでは、お客様1組1組に寄り添い、ライフスタイルや将来の変化なども加味し、電力プランも含め、最適なプランをご提案させていただきます。
また、弊社独自の初期費用0円の月々プランもございますので、ぜひ一度、シミュレーションをお申し込みください。
私たちは、お家のお困りごとを一生涯サポートする、お家のトータルコンシェルジュです。疑問点や気になること、なんでもお気軽にご相談ください。