太陽光発電システム導入時に必要になってくる「パワーコンディショナー」。
実はとても重要な役割を担っているのですが、あまり重要視していない方も多い機器です。
しかし、パワーコンディショナーの選び方によって、太陽光モジュールで作った電気の変換効率が変わってきたり、電力供給の要としての役割がある重要な機器です。
そこで今回は、パワーコンディショナーについて、その役割や特徴、選び方についてご紹介していきたいと思います。
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パワーコンディショナーとは?
パワーコンディショナー(以下パワコンと表記)とは、太陽光発電・蓄電池・V2Hといったシステムの制御を行う重要な装置です。
直流を交流に変換する
パワコンのメインの機能といえば、直流電圧を交流電圧に変換することです。
私たちが日頃使っている電気は、電力会社で交流電圧に変換したものを使っています。しかし、太陽光パネルで発電する電気は直流電圧。そのため、そのままでは家庭の電化製品に使えません。そこで、パワコンを使って、交流電圧に変換することで、家庭で使えるようになります。
この電流変換の際に、どれくらいロスを少なく変換できるかを表したものを「変換効率」といい、家庭用ではおおむね95%前後となっており、数値が高いほどロスが少なくなります。
太陽光パネルや蓄電池を制御
パワコンは、蓄電池の充電量や太陽光の発電量の制御も行っています。
例えば、太陽光パネルによって発電された余剰電力は売電するために配電線路(連携回路)に送電されます。その際には、周波数の同調・電圧の調整・消費電力と余剰分の分配を行う必要があります。
また、蓄電池に使われていつリチウムイオン蓄電池は、過充電すると発熱・発火する危険性があり、充電制御は必要不可欠です。
これらの制御をパワコンが担っています。
パワーコンディショナーの寿命は?
パワコンの寿命は一般的に、10〜15年程度と言われています。故障が少なく寿命が長い太陽光パネルと蓄電池ですが、その制御に使うパワコンは、交換が必要となる場合が多いため、注意が必要です。
パワーコンディショナーの選び方
パワコンは、太陽光発電の出力を担う重要な機器です。そのため、様々なポイントを比較した上で選ぶことが大切です。ここでは、選定のポイントについて、いくつかみていきたいと思います。
変換効率
まず第一に注目したいのが、変換効率です。パワーコンの変換効率とは、太陽光パネルで作られた直流の電気を交流の電気へ変換できる割合のことです。変換の際、熱などの影響でどうしてもロスが発生するのは避けられません。
一般的に、パワコンの変換効率は、約98~95%と言われています。メーカーや製品によって異なりますので、チェックしておきたい数値です。
保証
メーカー保証は、基本的に10年程度が多いですが、最近では有償で15~20年の保証を提示するメーカーも出てきました。
パワコンの寿命は10~15年といわれているので、有償保険なども視野に入れて選定することもおすすめです。
サイズや設置場所
一般的なパワコンは、エアコンの室外機程度のサイズで、20~30kgぐらいの重量があります。
製品によって、屋内専用・屋外専用・屋内外兼用のものがあります。屋内設置は天候やその他影響を受けないところがメリットです。反対に、屋外設置の場合は、生活導線に影響を与えることなく設置できるという利点があります。
ご家庭での設置場所についても確認しておく必要があります。
最大定格出力
パワコンが出力できる最大電力値のことを最大定格出力といいます。太陽光モジュールの出力がパワコンの最大定格出力を超えてしまうと、超えた分の電力は変換できず、無駄になってしまいます。
そのため、太陽光モジュールの出力より大きな最大定格出力かどうか確認しておくことも大切です。
※あえて太陽光モジュールの容量を増やす「過積載」を選択する場合もあります。過積載を行うと、日射量の少ない朝夕や雨の日などでも一定の発電量を確保できるのがメリットですが、ピーク時には最大定格出力を超える場合も多いため、プロとよく相談することをお勧めします。
太陽光発電システムは、日々進化しており、メーカーによって様々な特徴があります。
ご自宅の屋根形状や周辺環境、地域、ライフスタイルによって最適なシステムは変わってきますので、専門知識を持ったプロに相談するのが一番です。
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