高松市や丸亀市など、瀬戸内海に面した市町村の多い香川県。温暖で晴天が多く、実は太陽光発電にとても適したエリアです。
一方で、海に近い地域ならではの課題――それが“塩害”です。
海風に含まれる塩分が金属部品や配線に付着すると、錆びや劣化を早めてしまうことがあります。
「海沿いの家だから太陽光は無理なのでは？」と不安に感じる方もいるかもしれませんが、実は塩害対策を施したソーラーパネルと施工方法を選べば、長く安心して使い続けられます。
今回は、高松市や丸亀市など香川県沿岸部にお住まいのご家庭に向けて、太陽光パネルを選ぶポイントと、実際の設置・メンテナンスの注意点をまとめてみました。
CONTENTS
1.香川県沿岸部は太陽光発電向き。でも“海風”には注意
香川県は年間の日照時間が全国トップクラス。晴天率も高く、太陽光パネルの発電効率を最大限に生かせるエリアです。
しかし、高松市・丸亀市をはじめ瀬戸内海沿岸の住宅は、潮風に含まれる塩分による「塩害リスク」を避けて通れません。金属部品が錆びたり、配線が腐食したりすると、発電効率が下がるだけでなく、機器寿命が短くなる恐れがあります。
“塩害地域”でも設置できるパネルメーカーは？
近年、塩害地域向けに防錆加工・耐塩害仕様が施された太陽光パネルの種類も増えてきました。塩害仕様の太陽光パネルを数多く取り扱う、おすすめの3つのメーカーの特徴をご紹介します。
シャープ
シャープは、国内メーカーとしては現在唯一「重塩害地域」にも対応した太陽光パネル・パワーコンディショナを販売しているメーカーです。
同じく重塩害地域対応モデルを扱っていた「東芝」は太陽光発電事業から撤退していますので、海岸から500m以内にお住まいの方なら、シャープは第一候補といえます。
シャープは「室内設置できる蓄電池」も販売しており、ハイブリッド型パワコンを導入すれば、1台のパワコンで太陽光発電・蓄電池の両方を制御できる点も強みです。
京セラ
京セラの塩害仕様パネルは、重塩害地域に対応しており、独自の構造設計と材料選定により、高い絶縁性と優れた耐腐食性を実現した太陽光パネル・架台を提供しています。
ただ、重塩害地域で屋外設置できるパワーコンディショナの取り扱いはありませんので、屋内型のパワーコンディショナと組み合わせることで、海岸から500m以内でも太陽光システムを導入できます。
また、京セラ独自の特許取得アルミフレームは、太陽光パネルの長辺部分に切り欠き加工が施されています。この構造により、パネル表面のガラスにたまったホコリや塩を雨水と一緒に効率よく流し出すことができ、沿岸部にとって、この高い防汚性能は大きなメリットです。
カナディアン・ソーラー
カナディアン・ソーラーも、重塩害地域に対応した太陽光パネルを販売しており、京セラ同様、屋内型パワーコンディショナーを設置することで、海岸から500m以内でも太陽光システムを導入可能です。
国内大手メーカーと比較すると知名度が低く、取り扱う太陽光パネルの種類も少ないですが、コストパフォーマンスが良いパネルメーカーです。
一方で、海外メーカー品のため「地方自治体の補助金の対象外」となる可能性もありますので、契約前に確認したうえで、国内メーカーも含めて比較することをおすすめします。
地域特性に合わせた提案ができる施工会社が安心
海に面した香川県では、瀬戸内特有の風向きや、塩害レベルは細かいエリアごとに異なります。
お住まいのエリアに合わせた、メーカーの選定や施工方法をきちんと提案してくれる施工会社が安心です。また、沿岸部では、通常のエリアよりも、メンテナンスなどのアフターフォローがより重要になってきます。そういった設置後のお付き合いも任せられるかどうかも、要チェックです。
塩害対策をきちんと行えば、長期的な発電収益・光熱費削減はもちろん、停電時の安心も確保できます。
沿岸部だからと諦めず、まずは一度、どのような太陽光パネルがあるのか、どれくらいの経済効果があるのかなど、シミュレーションしてみてはいかがでしょうか？
私たちは、お家のお困りごとを一生涯サポートする、お家のトータルコンシェルジュです。お客様のお困り事を、ぜひお聞かせください。
